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マンスリーレポート

2012年01月

「絆からブランド・ブランドから利益」

 

漢検による2011年の漢字が「絆」
昨年ほど「絆」という言葉が見直された時期はないのではないでしょうか?またこれからの歴史においても、象徴的な年になるのではないでしょうか?
天災にしろ、人災にしろ、有事の時に歴史や時代の流れが変わり、状況がかわる、そして人も変わっていくのだと思います。
昨年3.11の大震災をきっかけに、これから日本は変わっていく局面になっていると思います。
天災という有事がきっかけではありますが、今の日本、また当然私を含めた国民は変わっていかなければいけないという天命が下ったような気がします!
日本は戦後から高度経済成長を遂げ、世界でも有数の国家になったと言われています。
またバブルなどの経済乱高下を経て現在に至り、もはや成熟国家となりました。
今の中国のような勢いはありません、ありませんが物質的には世界で指折りの大変恵まれた豊かな国といえるでしょう。
ゆえに、今の成長国のようにモノが何でも売れる、つくれば売れる、そんなことはありえません。
価値がないと売れません、求められているモノが“物”だけでなくコトといった体験価値みたいなものに至っております。
まさにサービス業の時代、サービス業が国家の成長を支える構図になりつつあります。
日本が世界に誇る製造業ですが、これからサービス業、私達の業界でいえば「おもてなし」や「お客様が喜ぶ仕掛け?アイディア」というソフトの力が国外で評価される時代が来るのではないかと思っています!
そこでキーワードが「絆」
ホテル業といえば欧米各国のナショナルブランドが日本でも闊歩?しています
確かに素晴らしいホスピタリティあふれるホテルも多いですが、かといって日本のホテル、また旅館が劣っているとは私には思えません
日本には「おもてなし」という言葉が古来からあります。
サービスという外国から来た言葉はサーバント、つまり「主人と召使」という関係性から来ている言葉です。
一方“おもてなし”は「主客一体」、それは主人と客人が対等な立場で刺激しあって新しい何かを創り出す、極めてクリエイティブです。
まさに「絆でつながれた関係性を築くこと」なのだと思います
すなわちそこは“サービス”とは違う、また”ホスピタリティ“とも少し違う独自の概念が脈々と受け継がれているような気がします
元来そのような精神を継承してきたわが国日本の、いわゆる「おもてなし文化」は「おもてなし産業」となって世界に向けて輸出できるものになっていくのではないかと個人的には予測してい
ます。
サービス業の分野というのは実は幅広く、コンサル業も、また金融機関やスーパーなどの流通業も広義の意味ではサービス業の範疇に入るわけですが、私達のやっているサービス業はいわゆる対面接客業という分野です。
お客様に対して何かを施す、何かをもてなすことによって対価を頂くビジネスです。
目に見える「モノ」ではありません、どちらかというと目に見えない「時間」や「空間」といったものに価値をつけているものがいわゆる「商品」ということになります。
「価値」すなわちそれは「欲しい(という情感)」
この「欲しい」という感情や感性をいかに高められるかに私達の生き残りにかかっています。
そして日本においてはこの「欲しい」のレベルがガンガン上がっているのです。
そうです!欲しいモノは何でも手に入る環境にあれば、当然「欲しい」の要求が上がってきます。
こっち側(売り手)からみると、当然大変なわけです。
大変な環境に揉まれると当然、力が磨かれます!
セトレの目の前にある明石海峡で採れる魚は旨い、そして(価格が)高いのはなぜか?
潮の流れの強いところで育った魚は当然身が締まっているわけです
ダブダブではありませんし、また貧弱でもありません
そんな生きていくためのハードル(条件)の高いところで育った魚だから、肉が“〆って”いて旨い、だから価値が高い、「欲しい」と感じるわけです、そこは価格が主体ではありません!
私達も同様、要求の高いお客様(消費者)に立ち向かっています!
当然騙しなど通用しません!それどころか「普通」や「問題ない」「不満ない」程度ではダメ
お客様と「VS」ではもちろんダメですが「TO」(お客さんに対して)や「FOR」(お客さんのために)でも不足だと思います。
だからこそ、お客様と近づく必要があるのです
まさに「WITH」(お客さんと共に)
お客様との信頼関係の構築こそが最大の評価につながります。
普通の家庭では「家族」の間で友人や関係者とは違う強い信頼関係が築かれています
まさに“共に”築いている「血縁」です
血が通っていることで、無償の愛のごとく、強い絆で結ばれています。
血縁ほどではありませんが、隣近所、また地域、自治体とった「地縁」
これは昨今薄れてきているといわれていますが、それでもやはり今回の大震災などが起きると、身近に居る人たちと”共に“助け合いというものが体に染み付いているものです。
これからはその「血縁」「地縁」に加え「好縁」といった「縁」も大きなキーワードになってくると思います
まさに「同じ価値観」「同じ目的」「同じ趣味」「同じ志向」・・・などなど
そんな「同じ」でつながる関係性、これもまた「絆」といえるでしょう
さて、ホロ社の今年のテーマは「ブランドの構築」と「利益にこだわる」にしました。
私が考える、いわゆる「ブランドづくり」とは「絆づくり」に他ならないと思っています
そして「絆づくり」は、「コミュニティ=共同体づくり」
家族という最小単位の共同体(コミュニティ)から地域共同体(地縁)、また意識共同体(好縁)へ
これらコミュニティを築き上げることで絆が強まり、それがその共同体の象徴であり、印(しるし)でもあるブランドになっていく
私達が現場で取り組んでいる「人と人とをつなげて行く活動」「お客様に参画してもらう活動」、その活動が定例化され、そのファンが増えていけば、やがて参画者(サポーター)に成り代わります。
いつも話していることですが、阪神タイガースのファンは「お客さん」でなくて「ファン」です。
甲子園に応援にいく人たちは「タイガースのお客さん」ではありません。
Jリーグやジャパンのサッカーを応援しに行く人は、「観戦」しているのでなく「参戦」しているサポーターです。まさに「共に」!
参戦度合いが高いそのファン(サポーター)とチーム(組織)の関係性が強ければ強いほど、それはすなわち「絆が深い」ということです。
「絆が深い」ことで「商い」がスムーズになることは言うまでもありません。
「強いつながり」が強い口コミにつながり、「集客」に直結することも言うまでもありません。
つまり「絆を深めたり」「つながりをつくる」そこから「共感の輪を築く」活動・・・
その活動そのものが、いわゆる「ブランド」と化していくのだと思います!
今年のテーマは「ブランド構築」そしてもうひとつ「利益にこだわる」
これは「一体」です!
ブランド構築された商品、サービス、私達的にいえば「ホテル等施設」ということであれば、
過度な販促費は不要です・・・ファン(サポーター)が自然に勝手に販促してくれます。
お願い営業も不要・・・ファンから御願いされます! わざわざ行かなくても来てくれます!
いわゆる「お客さん」ではなくて「ファン」に支えられ、「サポーター」によって強固な関係性を持って「応援されている」のですから、費用は最小限に抑えられます。
そして価値を高める、すなわちそれは価値の対価を高める=価格を高める活動に腐心することで売上が最大限になります。
売上最大限に、費用最小限になれば当然「利益」は出ます
利益を出すための要諦こそが「ブランド構築」つまり「絆づくり」
強いチームは、いわずもがなチームワークが強固な組織です、それはメンバー間の関係性の深さです
「売れる=買いたい」商品やサービスは、もはや商品力というモノの力を超えて顧客と私達との関係性の強さに比例、影響されるのだと思います
そのことをたくさましく宣言して今年もさらなる成長を目指して生きたいと思います!
どうぞ宜しく御願いいたします!