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マンスリーレポート

2013年08月

「コンセプトブック 後編」

前回ホロ社の原点である8つの項目の内3項目について追っていきました!

今回は後半5項目ついて・・・

 

信頼の矢印、ESからCS

感動出来ない人が、人に感動を与えることは出来ません、魅力的な会社からしか魅力的商品やサービスは生まれません、お客様満足(CS)の根底には、必ず自分満足=社員満足(ES)が存在するのです、私たちは常に変化する環境と向き合い、仕事を楽しむことを忘れません、この姿勢がお客様満足につながるのです!

 

自分の会社や職場が扱っている商品やサービスに自信がないのに売る・・・これはサギ行為と同様です!、なぜならその姿勢は不誠実だからです!

私に限らず多くの人が、

「楽しそうな人からモノを買いたい」

「騙しそうもない人からモノを買いたい」

「安心できそうな人からモノを買いたい」

だからといって、社員の皆さんに「楽しそうにしろ!」「騙すな」「安心されるようになれ」と命令して一朝一夕に身に付くものでもありません!

自身でそれを実感し、時には痛感しながら、自身の自覚の中で身に付いていくのだと思います!

つまり「育てる」ことは出来ないかもしれないが「育つ」ことは出来る資質です!

「自分がその会社の社員だったら・・・」この基軸を忘れてはいけません!

私が25年も前、大学時代にアルバイトしていた京都の飲食店・・・その店は今でもありますが、私その店に半年くらいしか働いていないし、今やそこで働くスタッフは店長、料理長含めて現存していませんが、いまだに「あの店の料理は不味い」と思っています!

なぜならその当時の「まかない」が不味かったらです!

私は25年経ってもその店の印象は変わりません!

だから私は現場調理場に言いたい、「賄いも手を抜かないで欲しい!」もしあわよくばそれが難しいならば「スタッフ用の食事は仕出し弁当にしてほしい!」、そうすると少なくても「うちの店の料理は不味い」という印象だけは回避されます! 噂も回避できます!

従業員が自信を持った商品やサービスであれば、それは自然にお客様に伝播します!そしてまたその逆もしかり・・・・だから「CS!」(顧客満足!!)と声高く上げる前にまず「ESから」!なのだと思っています!

 

 

身近な非日常=(異日常)を創りだす

ホロニックが提供するのは地域密着型のコミュニティホテル、お客様にとって第二の我が家と思っていただけるような「親しみとくつろぎ感あふれる空間と時間」を創りだすことがミッションです!お客様の暮らしに欠かせない存在として、繰り返し使っていただける安心感といつまでも変わらない価値を提供し続けます!

 

私は「日常=ケ」の時間や空間はとても大事だと思っています

「非日常=ハレ」の場や時間の充実も大事だとも思います!

ホロ社の運営する施設は決してリゾートではありません!

そういった意味で、ホロ社は生活する上で、またそれはビジネスの上においても「日頃=日常」にフォーカスしています!

日常の充実を通じて「人のやりがい、いきがい、はたらきがい」を生み出していきたい!

そう思っています!

スターバックスも、自社の空間を、家でもない、働く場でもない「第三の場所」という空間コンセプトをうたっています! 

これこそ「非日常」というより「異日常」の空間や時間の提供といえるかもしれません!

私たちの施設は、非日常の要素もありますが、決して気をてらわない、肩肘張らない、「RELAX/REPEATABLE/REASONABLE」を目指した「異日常」をコンセプトにいきたいと思っています!

 

目に見えない想い・感性を伝えたい

施設や商品など、目に見えるモノは老朽化、陳腐化していきますが、価値観や感性を高めることに際限はありません、美しい景色を見たり,美味しいものを食べたり、世の中の流行を感じたり、遊びのようで、遊びでない「感性を高める勉強」も私たちの大事な仕事のひとつです!

内面から滲み出る価値観や感性を豊かにすることを大切に思います!

 

私は手に職がありません! 料理をつくる技術も、皿を綺麗に持って運ぶ技術も、特筆すべくサービス業をする上での知識や現場経験もありません

勿論そのような技術や知識を持ち合わせていることにこしたことはないのかもしれませんが、それは私たちの組織、チームの中で役割として担う人が自分以上の品質で担う人が居ればよいのだと思いますし、その方がよいと言えるかもしれません!

私たちはお客様に対して

「食を通じて〇〇という価値を提供している」

「宿泊していただくことで〇〇という価値を提供している」

「宴会という集まりを通じて〇〇という価値を提供している」

目的はこの「〇〇」で、ハコモノや機能はその手段(もちろん必要不可欠の手段です!!)です!

私は、この仕事・・・「遊んでいることが仕事につながる」そして「仕事のような遊び」だと思っています!

ただ鈍らに「遊ぶ、遊べ!」ということではもちろんありません!

遊びの感性=消費者(買い手=顧客)の目線を持つということが大事だということです!

「顧客の目線」を持つ必要がある・・ということを否定する人は誰も居ません

つまり、私たちは「遊び=消費志向や消費行動」から価値観や感性が育まれるのだということをよく理解する必要があると思います!

消費者の声はなかなか目に見えて、声にあがってきません!

そんな目に見えない価値観や感性をキャッチするために、私たちは「感じる」ことを忘れてはいけないのだと思います!

 

「主体的な調和」を求める企業

ホロニックに語源は「全体と個を組み合わせた合成語=全体子」に由来しています

それぞれの「芯」(発想・思想・意識)を持つ主体的な個人の集団が調和されることによって、より強い組織を作り出すのです。

「個人が自ら思考行動する、会社はその最良の環境であるべき」という考えの元、会社と個人は50:50、対等で上下関係がないことを約束します!

 

「主体」と「調和」・・一見して矛盾するような言葉かもしれませんが、それは「主体」を個人プレー、ひとりよがり、といったとらえ方をしたり、「調和」を依存的なとらえ方をするとそうなります!

この言葉は二律背反するものではありません!

例えば「利益」と「顧客満足」・・これも二律背反するという人が居ます

しかし顧客が満足しなければ、売上が上がらないし、売上が上がらないと利益だってあがらない

利益が確保できなければ顧客満足を実現するための投資も出来ないし、従業員満足だって実現出来ません

従ってこれは二律背反するどころか、大変密着した中でくっついていなければいけないことです!

「主体的調和」も一緒です! 

個々人がそれなりに自立した発想、意識を持っている、そんな個人が集団の中でそれぞれ有機的に調和していくことで、新しい「価値=知や智」が生まれてくるのだと思います!

決して「相互依存」ではありません、「相互扶助」です!

相互依存は責任を擦り付け合います、役割と責任を自分の都合のよいように使い分けます

しかし相互扶助は、それぞれが責任を果たそうとすることで役割を組織がよりよい方向へ向かうように振り向ける力を持ちます!

私たちが掲げる「コミュニティ創造企業」・・・この「コミュニティ」の言葉の原点がまさに「相互扶助」的発想にあると思っています!そしてそれはまさに「主体的調和」というホロニックという語源につながっていくのだと思っています!

 

変わりたいと思う心は「伸張」の証

人にとって変わることはとても難しい、でも「変わろうと努力する」過程が、個々の持つ無限の可能性を伸ばす結果につながるのです!

前向きな人のパワーは無限です

大切なのは、自分やスタッフやお客様にとって「スペシャル」な存在になろうと努力すること

他社を真似ることなく、自分にとってのスペシャルを目指さなくてはなりません!

 

これは一言でいえば「気合」

そもそも気合が入っていないと人生面白くないと思っています!

「変わること」は大変勇気のいることかもしれません!

今までの自分の軌跡(やってきたこと)を変えることに保守的になってしまうのは人の性でもあると思います

しかし一方で誰もが「成長したい」という願望があります!

「成長する」っていうことは、今の自分を変えることでもあると思います!

この2つの感情を行き来しているのが「人間の特徴」なのかもしれません!

その中で、私たちは成長願望を高くもつチームでありたいです!

経営の神様、松下幸之助翁が、多くの経営者を前にした講演でこういったそうです!

ダム式経営といって、資金を含めた資源をため込んでいく経営の考え方で優良企業に成長した松下氏に対してある経営者が

「どうやったらダム式経営が出来るんでしょうか?」という問いに対して

「まあ~ (それが出来ると)強く思うことですかなあ~」と答えたそうです!

その答えになっているか、なっていないかわからない回答に、成功の手法を聞き望んでいた多くの聴衆からはため息が流れたそうです!

しかし松下氏が言いたかったことは、大事なことは強く願望すること、つまり「思う心」です!

京セラの創業者で、JALを見事に再生した経営者、稲盛和夫氏はこの「強く願望すること」と、「誰にも負けない努力をする」ことが重要であることを唱えます

「誰にも負けない努力」とは「天をも味方につけるくらいの努力」

それは、それは凄まじい表現です!

思う心の際限はないのだと思います!

100年以上も続くような老舗企業の中には今なお発展している企業も多くあります!

羊羹の「虎屋」などはいい例です!

そんな優良な伝統的な企業は常に変化している・・・ということです!

「変化しているから、“おたくは変わらないねえ”と言われる」そうです!

つまりそれは、世の中、まわりのマーケットが変化している、つまりお客さん(志向,嗜好,思考)が変化しているその変化に素早く察知し、常に寄り添っているからこそ「(伝統が)変わっていない」と言われるということでした

まさに「変わること」、そしてそれを「思うこと」それこそは「成長や伸張」の証

そして誰もが「成長や伸張」を望んでいるということは間違いのない真実なのです!

 

これらは私がホロ社創業をしたころに考えた組織観の原点になります!

最近、「ストーリーとしての競争戦略」というベストセラーを書かれました楠木建氏の近著「経営センスの論理」という本の中に書かれていたこと

「優れた経営者は“育てることは出来ない”だけど“育つ”」と・・・

経営という仕事は「技術」でなない、モテるモテないというのと一緒だと・・・(モテるだめの知識や技術をいくら勉強してもモテるようにならないように・・・)

では、どうしたら育つのか、どうしたらセンスがつくのか・・・

やっぱり「自分のやっていることが、自分自身楽しいと感じること」・・・とも言っています!

これ、経営でも現場でも同じような気がします!

お客さんや仲間、家族などに「思わず話したくなってしまうようなこと」、そんなことに毎日溢れていたら、楽しいだけでなく、やっぱり自身が成長していくのだと思います!

人が「いきがい、やりがい、はたらきがい」を持てるようになること、つまり個々人が成長していくことを願う会社になれるように頑張っていきたいと思います!