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マンスリーレポート

2013年09月

「トラと靴ひも」

 

一見何の関係があるのかというこの表題ですが、これは寓話です!

ですが、この寓話の中にリーダーや経営者に必要な資質が語られているという話しです!

この話しの前に同じ寓話で誰もが知っている「オズの魔法使い」・・・・ここにもリーダーに必要な資質が語られていると言われています!

「オズの魔法使い」と言えば竜巻に巻き込まれた少女ドロシーちゃんが飼い犬と共に願いをかなえてもらうために魔法使いに会いに行く、その途中に脳の無いカカシ・心の無いブリキの木こり・臆病なライオンと出会い、様々な困難を一緒に乗り切っていくって話しです!

この3人(匹?)はそれぞれに長所があるものの、何かが欠けていて、それをおのおのの持つ特有の力を合わせ、また欠けている力を補完しあって結果ハッピーエンドになるという話しです!

ある種、日本の寓話「桃太郎」のような仲間、絆、チームプレーを美談にしているようなことはあるのですが、見方を変えてみると彼らに欠けているもの、それは「脳」、「心」そして「勇気」

これらを持ち合わせているのが優れたリーダーとも言えるのではないでしょうか?

また同時にそれは魅力的なリーダーと言えるかもしれません

そういった意味で子供に読み聞かせる童話の奥深さを感じます!

 

さてトラと靴ひもの話しです!

これはジャングルに2人の男がトラに直面した際に取った行動を説明しています!

ひとりの男(A君としましょう)は、その場で逃げるでも相棒を助けるわけでもなく、しゃがみだして靴紐を結びだしました!

もうひとりの男(B君としておきましょう)が「何をやっているんだ!食われちゃうぞ」と言っても冷静な態度で「速く走るためだ!」と・・・・

速く走れたところでトラより速いわけもないので、それをA君に言うと

「いや!お前より速く走れればいいんだ!」と・・・

この話しから3つのリーダーに必要な資質を教えてくれるということでした!

 

ひとつは、「決断のスピード」

危機事態に直面した時にどのような選択をするかを決断するスピードです!

これだけ変化の激しい時代、そして競争激しい時代に、決断を誤ったら一瞬にして会社や組織は崩壊する、

企業の最大のコストは「社長の頭の中」と言われます!それと比べると、原価、人件費、販売管理費なんて「ゴミのようなコストだ!」という経営者もいます!

それだけ経営者の決断、時代とのギャップをキャッチする力は企業経営にとって重要課題であるということです!

それをスピードを持って「決める」そんな力がこれからのリーダーに求められています!

 

ふたつめは「非情な決断」

トラと競うのでなく、相棒に勝つことを選択すること!

これは一見、とりわけ日本ではとても冷徹な印象を持って非難糾弾になるケースが多いです!

しかし、これふたりでもたもたして、お互いが生きるために譲り合っていたら、おそらく2人とも食われて死んでしまう!

同じ寓話で、100人が乗った遭難しそうな船に99人乗りの救助船が来たとき、そこに居あわえたリーダーはどのような決断をするでしょうか?

果たしてひとりを犠牲にして99人生かすという決断が出来るか・・・まさに究極の選択です!、

この決断は本当に難しい、しかしリーダーはその決断をしなくてはならない!

非情です!

ある意味「小善は大悪に似たり、大善は非情に似たり」という言葉がある通り、大局観を持ってモノを見る姿勢がリーダーに求められています。

 

3つめは「素早い行動」

決断が早くても行動されなくては意味がありません!

組織、特に大きな組織ではよくおこります、、、、決まったけど動かないという現象!

これでは何も事態は変わりません

「考えたこと」と「それを実行に移すこと」この狭間には三途の川ほどの隔たりがあると言われています!

それを埋めることが出来ることを「行動力」と言われます

この寓話では、「俺が逃げ切る、という決断をする、そして即、靴ひもをしめるという行動にうつす、非情にも仲間を裏切ってでも・・・」

この3つの資質がリーダーに必要なことであることを寓話から教えてくれています!

まさに「即断・即決・即行動!」です!

自分を振り返って、本当に自身が「緩慢」なのを痛感します!

いい人で居たい、きれいごとを貫きたい・・・それはリーダーであってもそう思うものでしょう!

しかし、そうであることで、結果、他人を犠牲にしてきていることはたくさんあるのだと思います!

強い信念や理念がリーダーに必要なのは、そのようなところからきているように思います!

 

「オズの魔法使い」でもある「脳・心・勇気」、それをあわせてみると、決断する脳、非情がゆえの心、そして行動する勇気・・・・何か繋がっているように思いました!

またこれらを「即」すること

ダーウインの進化論での名言が

「強い者が生き残ったわけではない。賢い者が生き残ったわけでもない。変化に対応した者が生き残ったのだ」

です!

これは今の時代、いやこれは昔からなのかもしれません!

変化の激しい時代、重要なのはこの「即」

老舗の優良会社は、実はこの変化に大変適応しているのだと思います!

昔からのお得意さんを維持し続けるためには、がっつり顧客のその嗜好や志向の変化を常にキャッチしながら寄り添っていく!

結果「おたくの会社はいつになっても変わらないね~(伝統、風土、文化、味など・・・)」と言われる・・・・いやいや変わっていないのは商品やサービスでなく、「顧客との関係性」なのだと思います!

関係性を変えぬために、常に(商品やサービスを)変化をする

味だって変化させる・・・・でも「おたくは昔から変わらないね!この味!この味がいいんだよ!」って言われたりしますが、いやいや、お客さんの舌だって必ず変化しているはずなんです!

その「舌」にしっかり寄り添ってられることで「変わらぬ味」なのです!

そういった意味で「変わらない評価を得るために常に変化する」

そして変化適応のためにはこの「トラと靴ひも」の話しのように、即断即決即行動をモットーに鍛えていかなければならない!そう思います!