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マンスリーレポート

2018年08月

宗教の時代?

大手自動車会社のマーケティングの長が「マーケティングは「狩猟の時代」から「農耕の時代」へ、

そして「宗教の時代」へ入った!」と解説したそうです。

「モノからコトへ」はもう手垢の付いた言葉になりましたが、かつての日本は、今の中国と同じように経済成長途上の際にはモノが不足していた…

だからいいモノをつくれば自動的に売れた…それが進めば競争が激しくなるので営業という概念が出てきた…売り込みの激しい、

または上手い営業マンが隆盛を誇っていた時代…まさに「狩猟の時代」です。

勿論同じような品質(ないしは多少の違いがある程度)ならば「いい営業マン」から買うケース(買わされる…)が増えるわけですが、

それもかつて消費者(買い手)サイドの情報が乏しかった時代の話です!

いまや、ネット社会、何でも調べがつきます…裏情報まで取れてしまいますので、もはや「狩猟民族!」が駆逐されてきました!

そこで本当のこだわりを持つ作り手や売り手などは、他社(他者)にマネ出来ない商品をつくる、そこに繰り返し来てもらうファンづくりをしていく…

いわゆるCRM(カスタマリレーションマネジメント)という概念が出てきました!

「顧客管理」という言葉を聞かない日はないくらいの今の時代です!

未来の顧客を育てるために収穫の前にきちんと土壌をつくり、種をまき、育てていく…そうしなければ来年や再来年の収穫は得られない。

それがまさにしく、今…「農耕の時代」ということです!

今、そこがまさに隆盛になっている時代といってもいいかもしれません。

しかし、よく考えてみると(考えなくても…)「顧客管理」という概念は「売り手」の都合以外なにものでもありません。

そもそも消費者(お客さん)は「(売り手に)管理されたいと思っていない…」と思いませんか??

「管理しようとする売り手 VS 管理されたくない買い手」という「VS」の構図がある限り違和感が残るわけです。

いまや、次から次へと新しい商品やサービスが登場し、もはやその性能が生活者のニーズを越えたところで企業が競争している時代になりました。

そうなると、いかに高価でハイスペックなモノに囲まれて暮らすかよりも、どんなブランドと生活を共にしたいか、何を選べば忙しい生活がより快適で

豊かなものになるかという時代に移行してきています。

モノが溢れ、どの製品を選んでもさほど大きなスペックの差を感じなくなった現代において、企業は顧客に選ばれる存在になるためにはどうしたらよいか

考える必要が出てきました。

そんな時代こそ「宗教の時代」というわけです!

信者がどれだけいるのかが肝…しかも、それも「勧誘」してはなりません!

勧誘して信者を得る方法は、それこそ今や社会問題化されているような宗教団体、ねずみ講、霊感商法的な組織の行く末の姿…です!

「勧誘」でなく「共感」で「信者」を増やす必要がある…というかそれ以外増やす術がないといっても過言ではないのではないでしょうか??

全米、全世界の音楽界のスーパースター・ビリージョエルの話です!

氏は「ライブの最前列の席をもう何年も売っていない」そうです

それ以前は、ライブの最前列にはいつもおカネ持ちで、女性をはべらせている観客が並んでいることに気付いた…

彼らは葉巻をふかし「さあ、楽しませてくれ!」といわんばかりの態度で、ライブの間は立ち上がって騒ぐこともない…

ステージの近い席のチケットは転売されて高額になるためリッチな人の比率が高くなってしまう、しかしそんな人達を目の前にして歌っているうちに、

氏は本当に自分の曲を好きで聴いてくれているファンはどこにいるんだと思い始めた

アーティストの姿は豆粒のようにしか見えなくても、会場を満たすその音楽を楽しみ、立ち上がって歓声を上げる、

ライブの高揚感はそうした多くのファンから生まれる。

前方の席を買えるほど経済的に余裕はないけれど、アーティストに会いたい、遠くからでも楽しみたいと思って会場にやってくる人がいることに気付いて、

それから最前列のチケッチ販売をすることをやめたそうです。

そして会場の入口にスタッフを配置して、後ろの方のチケットを手にしてやってきたファンの何人かをサプライズで最前列のチケットと交換しませんか?

と申し出ることをした…そうです!

申し出の主はビリージョエル本人…

申し出を受けたファンの気持ちは言うまでもないでしょう!!

おそらく「一生ファンでいるよ!」と心で叫ぶことでしょう!

そしてビリージョエル本人も深い喜びに感じること間違いないでしょう!

まさに、「信者」

ホロ社も今、セトレのブランディングに試行錯誤を行っている最中です!

しかし、それを実現するための志向はかなりシンプルな話なのだと思います!

いかに、熱狂的なファンをつくるか、そして信者になってもらうか…しかもそれを勧誘でなくて…

それは「共感」

その「共感」の源泉は「こだわり」

その「こだわり」に

「共感」(そうなんだよねえ~)

「承認」(わかってるねえ~)

「発見」(そうだったんだ!!)

「堪能」(たまらないね~)

この4つのポイントを押さえた反応を興せたときからまさに信者が増幅するのだと思います!

「つながりつなぐ」という行動とその意義が浸透してきたホロ社ですが、今後ここを押さえにかかることが大変重要なところです!

「信者をつくる≒宗教の時代」…ここは決してたくさんのおカネを払ってくれるお客様ではなくて、心底、好きになってもらって

繰り返し来てもらえるお客さんを量産することです。

換言すると「濃いけど一時的な顧客」よりも「薄いかもしれないけど継続的な顧客」を増産していくことですね!

すると…私達のビジネスはきっと成功します!

なぜなら「信者」の文字をつなぎあわせると「儲(け)」になりますので…